育児&大人の成長

子どもに絵本を読んであげても聞かない、逃げる…そんな時は「○○○ね」でいいんです!

本を持って大笑いする子ども(EC)

「私(ママ)は、おひざの上に子どもを乗せて、ほっこり絵本を読んであげたいのに…うちの子、2~3ページですぐ脱走する!

「自分でこの絵本読んでって持ってきたから、洗い物後回しにして読んであげてるのに、なんで途中でプラレールやりに行く?!

理想の読み聞かせのイメージとまったく違うわが子の姿にがっくりしているママ、いませんか?

バブルス
バブルス
 今回は、そんな「絵本読んでもぜんぜん聞かない」問題について書きます!

意外と「絵本聞かない」子は多い

私が日ごろ行っているお仕事の一つに、「ブックトーク」というものがあります。

本の読み聞かせとは違い、テーマに沿った本を紹介して、興味を持ってもらったり、好きな絵本と出会うお手伝いをするイベントです。

講演のあとに質問タイムを設けているのですが、この「ちゃんと聞いてくれない」問題は、小さいお子さんを持つお母さんからよく出るお悩みのTOP3かもしれません。

絵本が好きな子はたしかに一定数いるので、そういう子はほぼ最後まで集中して聞いてくれることと思います。

でも、何年もプレ入園クラスのちびっこちゃんたちを見てきて、私の体感だと、1冊をいつでも最後までじっと聞いている子は、2~3歳児で3割くらいじゃないでしょうか?

それでも、3歳児なら、私が前で絵本を読ませてもらうと、目新しいからかけっこう聞いていてくれます(テレビみたいな感じ?(笑))。

でも、2歳児で、家でママや兄弟だけの環境だと、次々に移り変わる興味関心の方が勝ってプラレールで遊びに行っちゃう子の方がむしろ多いと思うんです。

バブルス
バブルス
 子どもが集中力を保っていられるのは、年齢+1分という説もあるくらいですしね。

ママの対応、どうしたらいい?

 

大騒ぎする子どもたちの写真

読み聞かせをすると語彙力がアップする

読み聞かせは最高の早期教育

…とか聞くと、逃げていく子を捕まえて、

ちゃんと最後まで聞かなきゃだめだよ!

自分が読んでって言ったんでしょ?!

と叱ってしまいそうになりますよね(笑)。

でも、あきらめた方がいいです。

何人かきょうだいを育てたママなら分かると思いますが、好きなことや興味関心は一人ずつ違うし、今日と来月でコロッと変わったりするんですよね。

いま聞く気のない子は、まだその時ではないと思って、

じゃあ、また今度ね

と機嫌よく本を片付けるだけでいいんです。

次の日また読んでって言ってきたら、大変だけどまた同じことをしてあげて下さい。機嫌よくね。

そのうち、最後まで食い入るように聞く日がくるかもしれないし、結局本は聞くようにならなくても、別のこと…例えば虫取りには夢中になる子なのかもしれません。

ちゃんと読み聞かせしないと、能力が育たないんじゃ…?

親子の写真

「とはいっても、集中力のない子になりそうだし、国語とかも得意になってほしいから、ちゃんと聞かせた方がこの子のためじゃないの?」

という気持ちも、もちろん分かります。

ただ、「ちゃんとしなさい!」と上からいってやらせたことは、あまり身に付かないですよね。

そのことは、元お茶の水女子大学教授の内田伸子さん(現・十文字学園女子大学教授)が発表された研究結果でも証明されています。

どっちが伸びる?

強制型しつけ」→「言ったとおりにするまで責め続ける」「何度もこと細かに言い聞かせる」「するべきことをするまで、何回でも指示する」

共有型しつけ」→「いっしょに楽しい時間を過ごす」「子どもに向かってたびたび話しかける」「子どもが喜びそうなことをいつも考えている」

上記の2タイプの保護者と子ども60組に、同じ絵本を読み聞かせてもらったところ、読んでいる時の態度も話しかけるタイミングも全然違ったとのこと。

そして、「ちゃんと聞きなさい!」の強制型で育てられた子と比べると、「また今度ね」の共感型で育てられた子の方がずっと語彙力が身に付いていたと言われます。

意外とパパにも「ちゃんと最後まで聞きなさい」っていうタイプが多いかもしれませんね。

バブルス
バブルス
でも、一緒に楽しむ方が伸びるんですね。無理にちゃんと聞かせようと思わなくても大丈夫!

おわりに・楽しみながら、期待しすぎず。

絵本は基本的に、「しつけ」「学力アップ」のためにあるものじゃないです。

(結果的に身に付いたというのはアリですよ!実例もいっぱいあります。ありすぎます。)

でも、やっぱり期待して読むと親子ともに楽しくなくなってきます。

毎度逃げ出していくのも、あとから思えば可愛い姿ですよね。

またか…と思いつつ、ぜひ、楽しい気持ちで何回も読んであげて下さいね。

参考文献:『学術の動向』2010年4月号,104-
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tits/15/4/15_4_4_104/_pdf