毎日の育児にバタバタしていた赤ちゃん時代が過ぎ、ちょっとお話もできてくると、「絵本でも読んであげようかな」と思いますよね。
でも、書店の絵本コーナーに行っても、並んだ絵本のどれがうちの子に合うのか分からない…いい絵本なのかどうか見分ける自信もない。
絵本はけっこう高いですし。見向きもしない絵本をポンポン何冊も買うのはもったいないと思ってしまいます。
今回は、子どもと本に関わる活動を15年間続けているバブルスから、2歳~3歳の子へ、絵本の選び方のヒントをお伝えします!
プレゼントにどんな絵本がいいかと迷っている人もぜひ参考にして下さいね。
ロングセラーの絵本から選ぶ
書店の目立つところに並べられている本は、本屋さんにとって「売れる本」「お金になる本」です。
もちろん、本屋さんが儲かって、かつ内容もいい本もたくさんあります。
でも、決して「子どもにとってはいい本だけど、あまり売れそうもない、儲からない」本を平積みで並べることはありません。
あと、一回売れるとシリーズもので買ってもらえるので、横一列が全部シリーズもの、みたいな並べ方の本屋さんもけっこうありますね。
そんな中で、子どもにとって、ずっと宝物になるような本を見つけたいと思ったら、ロングセラーの絵本から探してみるのをおすすめします。
「ロングセラー」とは、出版されてから数十年経っても絶版にならず、版を重ねて読みつづけられてきた絵本のことをいいます。
例えば、ド定番ですが、エリック・カールの「はらぺこあおむし」。
何年前の本だと思いますか?
いま2018年ですが、初版は1969年!
およそ50年前です。
でも、今でもあおむしは野原にいるし(減っちゃったけど)、鮮やかな色と質感は、まったく古臭い感じがしません。
日本の絵本でロングセラーといえば、こちらも1967年初版の「ぐりとぐら」(なかがわりえこ/おおむらゆりこ)。
ぐりとぐらの表情からしっぽの長さ、白・赤・青・黄色・緑のバランス…やっぱりいいですね!
お話ももちろん楽しくてワクワクします。読んでるだけで、カステラのいいにおいがしてきそう。私もこれ見たあとでカステラ焼いたことが何回もありますよ。
長い間読み継がれてきた絵本は、子どもたちに愛されるだけの理由があるのだと思います。
迷ったら、ロングセラーの絵本の中から好きだなと思うものを選べば、きっと失敗しないはず。
この子、何オタク?で選ぶ
男の子のパパ・ママなら「そうそう!」とうなずく方も多いと思いますが、2~3歳の男の子って、だいたい次の3つのうち、どれかを熱愛する子がけっこういます。
- ヒーロー系
- 乗り物系
- 生き物系(昆虫、恐竜など)
上記にプラスして宇宙とかメカなど科学系派の子や、忍者などレアな好みの子も若干いますよね(笑)
子どもの様子を見ていると、なんとなくこの子はこっち派だな~というのが分かってくると思いますので、大好きな系統の本を買ってあげると、暗記するほど喜んで読むことも。
次々読みたがったら、図書館にも行って、どんどん似たような本を借りてあげて下さい。(そこに昔話なんかを少し混ぜておくのもおすすめです。それで、この子こういうのも好きかも?と様子を見られるので、買わなくても新ジャンルが開拓できます。)
もし、ママが「はたらくのりもの」に対していっさい興味がなかった場合、何回も読んで読んでと言われて苦痛かもしれませんが、しばらく我慢して読んであげると、たぶん暗記してくれます。
恐竜やロボの名前知りたさに、早くからカタカナが読めるようになった子、私もたくさん知っています。
大好きジャンルがある子は、できるだけ「他の本も読みなさい」等と言わずに、とことん追求させてあげて下さいね。
いつかその道のエキスパートになるかもしれないし、もしそのうち飽きてしまっても「何かをとことんやる」という姿勢は、中学・高校での部活や、仕事を始めてから役立つに違いないです。
なお、大好き系の新しい絵本やミニ図鑑をこっそり入手しておくと、静かにしていてほしいシーンの切り札に使えますよ!
対象年齢もチェックして
絵本は、もちろん何歳の子が読んでも、大人が読んでもOKなのですが、いちおうの目安として「対象年齢」があります。
でも、パッと絵本を見ても、何歳の子向けなのか分からないよ…という人。
大丈夫です。
絵本の裏表紙には、「対象年齢 〇歳~」と表示されているものがけっこうあります。
これを参考にすれば迷わなくてもOKですよ!
ただ、いま自宅の本棚にある数十冊の絵本を見てみたところ、対象年齢が表示されている本は2~3割程度でした。(出版社にもよります)
対象年齢が書かれていない絵本の場合は、次のような点を見ながら選んでみて下さいね。
0歳~1歳
一般的に、0歳代の赤ちゃんは、色がキレイではっきりした絵の絵本がいいとされています。身の回りにない色遣いや、シンプルで美しい線などを眺めることで、赤ちゃんの感性の引き出しが増えていきますよね。
1歳代では、単純なことばの繰りかえしが好まれると言われています。また、簡単な起承転結のストーリーも分かってきますが、あまり1ページに文章が続くものより、2~3行で次のページに進むくらいがちょうどいいですね。
2歳~3歳
2歳代では、ある程度の長さのお話も楽しめるようになります。まだ字は読めない子が多いため、読んでくれる人の声を聞きながら、絵の意味や美しさを味わっています。
3歳からは、少し興味の幅も広がり始め、幼稚園・保育園で新しい体験もたくさんしてきます。うまく行事や生活に合わせた絵本が見つかると、自分の毎日の暮らしと比較して、興味しんしんで読んでくれることもあります。
こんな感じで選ぶと、対象年齢表示がなくてもそこそこ失敗しないですよ!
番外編
ただし、例外的にすごく本好きな子は年齢ぴったりの本だと物足りないこともあります。
プレゼントする時などは、そのお子さんがふだんどのくらいの絵本を読んでいる子か分からないことも。
迷ったら、少し対象年齢が高めのものにしておいて「もし早かったらまた大きくなってから読んで」と渡すのも一つの方法ですね。
おわりに
今回は、2~3歳の子向けの絵本の選び方を中心に解説しました。
- ロングセラーの絵本から選ぶ
- ハマっているもので選ぶ
- 対象年齢で選ぶ
でした!
でも、なんだかんだ言っても、結局、理屈抜きで「好き」と思えるものが一番です。
お休みの日、たまには親子で図書館に出かけて、色々な本と出合って下さいね♪