フリーランスのライターやデザイナーが加入しておくと安心な保険で、病気やケガで働けなくなった時に一定期間お金が受け取れる「所得補償保険」「就業不能保険」は、確定申告で控除対象になるのでしょうか?
AIに聞くと「対象になりません」、Web検索すると「なる」「ならない」の両方があって結局どないやねんと思ったので、調べた結果をまとめました。
最初に結論を書いてしまいますと、こうなります!
✅ ほとんどの所得補償保険・就業不能保険の保険料は確定申告で控除できる
✅ ただ中にはできない保険もあるかも?各保険会社の公式サイトで確認が必須
✅ なお保険料は”経費”にはできない
所得補償保険・就業不能保険とは
私は基本的にめちゃ働いてるのですが、昨年は本当にめちゃくちゃ忙しく、毎日朝~夜中まで働きに働いていたんですね。
さいわい大きな病気になったりはしませんでしたが、まだ子どもの大学の学費支払いも続くので、お金はもちろん必要だけど、倒れてしまっては本末転倒…と、今年は少し稼働時間を減らしています。
それまで入っていなかった、ケガや病気で働けなくなったときの所得を補償してくれる保険も初めて申し込みました。
それが「所得補償保険」です。「就業不能保険」ともいいます。
前者は損保系、後者は生保系の保険会社でおもに使われる名称ですが、内容はほぼ同じです。
たとえば私が自転車で転んで右手を骨折し、パソコンのキーボードが打てなくなった場合、診断書などを提出して申請すると、契約時に決めておいた金額を受け取ることができます。
経費にはならないが、確定申告ではほとんどが控除対象
さて、先日、その保険が更新を迎えたため継続証が届きました。
私は重要書類を保管するファイルを、確定申告時に使うもの・使わないもので分けてあるのですが、1年ぶりなのでふと
と思い出せず…てっとり早くAIに聞いてみると
「控除の対象にはなりません」
という返事。
その根拠として出してきた2つの参照先を見てみると、1つは大手会計サービスの出している記事で「保険料は経費になりません」と書いてあるのですが、私はそれ(経費にできない)は知ってるし、いま聞いてるのはそこじゃない。
もう1つはフリーランス向けの情報サイトだそうで、「残念ながら控除対象ではありません」と書いてあります。
…ではなく!
「なんか疑わしいんだよな…」という野生の勘に従い、公式サイトでも必ず確認してみます。
すると、私が加入している『働けないときの保険』を取り扱っている日新火災海上保険の「よくある質問」ページには、保険料控除の対象になることが明記してありました。

他の保険会社の代表的な所得補償保険を見てもおおむね控除対象であるようす。


「生命保険料控除」か「介護医療保険控除」かは会社によって異なりますが、他にも探してみた範囲では「保険料は控除されません」と明記した商品は見つかりませんでした。
とはいえ私も見落としているかもしれませんので、加入時や確定申告時には、それぞれの保険会社の公式サイトで必ず確認することをおすすめします…!!!!
おさらい
ということで、所得補償保険・就業不能保険は、
- 経費にはならないけど
- ほとんどは確定申告時に保険料控除ができる
- 加入時や確定申告時は、必ず公式サイトで控除対象かどうかを確認する
と覚えておきましょう!
フリーランスや個人事業主の皆様のお役に立てれば幸いです。