「みそ汁飲みなさい!」が私の口癖
「みそ汁もちゃんと飲んでおきなさい、汁物がないとどうしても食べ過ぎてしまうから」
お子さんの食が細くて悩んでいるお宅ではまた状況が違うのかもしれませんが、とにかくよく食べるわが家の場合、太らない知恵としてだけでなく、もっぱら食費の節約のためにそう指導しています(笑)。
私も、ごはん作る時間がなく、みそ汁作りが面倒でナシにしちゃおうかなと思う時もしばしばですが、作っておかないと、物足りない夫や子供たちは、明日使おうと思ってたハムだとか竹輪だとか納豆だとか出してきてしまうので…食材を守るためにがんばります。
もちろん、それでなくてもみそ汁は野菜と海藻と発酵食品(味噌)が摂れて腸内環境にもいいし、天然の昆布だしやかつおだしに含まれる「グルタミン酸」「イノシン酸」は食事の満足感を持続させてくれる作用があるので、科学的にもダイエット効果があるんですよ。
…あ、なんか仕事で書く健康美容記事コラムみたいになってきました(^^;)
でも、元は節約のために言い聞かせたこととはいえ、彼女たちは大人になって自分で食事を作ったり外食したりするとき、きっと自分がすごくお金持ちだったとしても、このルールに基づいてチョイスすると思うんですね。
貧乏でも肥満になってしまう
じゃあ、子どもの頃に貧乏だったらみんなスリムでいいね!
という訳にはいかないのが困ったところ。
どこで読んだのか忘れてしまいましたが
「極貧だったバイト時代、毎食コンビニで一番安くて一番量の多い菓子パンだけを食べてたら、3ヶ月で7キロ太ってしまった」
という話を読んだことがあります。
それと似たようなことがアメリカでは大規模に起こっていて、特に南部の州では、無職で生活に困っている人のため、”フードチケット”が配給され、スーパーなどへ持っていくと食料品と引き換えることができます。
でも、彼らが選ぶ食べ物というと、フライドチキンやポテトチップス、チョコバーなど、カロリーが高く、良質な栄養(たんぱく質・ビタミン・ミネラル)の少ないものばかり。
こういう食品はその場はお腹いっぱいになるので選ばれるのですが、依存を起こしやすいことも相まって、毎日のようにジャンクフードを食べ続けた結果、超肥満体になってしまった人が非常に多いそうです。
じゃあお金持ちだったら?
今は「肥満=自己コントロールができず、ビジネスの才能がない」という見方が浸透しているので、企業のトップの人は軒並みスリムな体型ですよね。
お金持ち=飽食=肥満 という図式を思い浮かべる人はまずないでしょうが、「美味しいモノは、脂肪と糖でできている」というCMキャッチコピーのとおり、今の日本の世の中には無限(に思えるほど)美味しいモノが溢れていて、お金さえ出せば毎日毎晩それが手に入ります。
職業やその人の性格によっては、今日は焼き肉、次の日お寿司、次の日フレンチ、飲み会、二次会、三次会、ラーメン…(私の思いつく贅沢が貧相でスミマセン)365日そんな生活の人ならもちろんお金持ちでも、というかお金持ち故に太るでしょう。
何をどう食べるとよくて、何がよくないか、
知ることが必須
アメリカは格差社会、日本はまだ大丈夫…という認識が近年通用しなくなってきているのは皆さん感じておられると思いますが、日本では、さすがに(貧困が原因で)小学校に行けないという状況はほぼないと思います。
また、祖父母の代から貧しかったために栄養に関する知識を身に付ける機会がなく、親も何を食べると体に良くて何が良くないかまったく知らない…ということも、まだないと思います。
それでも、ほんの20~30年前までは、何も食と健康についての知識なんかなくても、典型的な日本の一汁一菜のごはんを作って食べていれば大丈夫でした。せいぜい塩分のとり過ぎに注意するくらい。
だけど、今は外食はもちろん家庭でも揚げ物や炒め物・脂肪分の多い洋食中華は当たり前。一日3食とも和食の日本人って本当に少ないのでは。
このまま格差が何代も固定されて続く社会になってしまったり(なりつつある)、日本人の体質に合った食生活が崩れていったりした結果、アメリカと同じような、知識がないが故の肥満問題が生じてくる可能性は大きいです。
日本はアメリカと違って国民保険があるので、「肥満のせいで病気になったらハンパないお金がかかるから予防につとめよう!」という切羽詰まった理由がない分、より危ないかも…と思っています。